『働きがいのある会社』 斎藤智文著 ㈱労働行政発行 価格(2381円+税)が 出版!されました。中身の濃い 中々佳いご本です。ご関心のある方は どうぞ‥。
《著者・斉藤智文氏へのメール:2008/06/22》
御著書「働きがいのある会社」のご出版‥おめでとうございます。
この度の 長年のご研究を実らせてのご労作のご出版のこと‥、誠に おめでとうございます。心より お祝い申し上げます。
昨日 御著書を拝受し、大部のこととて まだ目次を一覧させて頂いたばかりですが、早速に多くのこと考えさせられ あっという間に半日の時間が経ってしまいました。
この御著書は 考える契機を与えると言う意味で、実に多くのことを 示唆しています。
また‥目次を一覧しただけでも このテーマの扱いが大変難しいことが判ります。
その「難しさ」は その内容が‥題名からして「働きがいのある会社」と云う、人間の主観の聞き取り調査であり それも「不特定多数に共通する意見を 普遍的に纏めて」、この御著書の読者を 説得性しなければなら無い‥と云う問題であるからです。
これは勿論 「対象の 働く人の意見の集約」ですが、それは同時に この情報の収集に当たった著者ご自身の見解‥、ご自身が感じ‥考えたこと‥になり勝ちです。
その点を著者は 謙虚に抑制し、極力‥資料そのものにものを云わせようとします。その労力たるや 想像を絶して余りあります。
それでは この御著書の読者、例えば企業や組織体の 働く者自身あるいは労務担当者は、この御著書を どのように読めば良いのでしょうか?。
いくら労働市場が 少子高齢化の売り手市場でも、働く者が好き放題を云い、労務担当者や経営者が それに媚びたのでは、決して好ましい労使関係は構築出来ません。
そこで著者は その規範として、『日本における「働きがいのある会社」の特徴と傾向』の一章を設けます。
そしてそれを更に次の 『海外のベストカンパニーの特徴と傾向』の章で対比します。この辺の構成は見事なもので 膨大な調査と整理のご苦労が偲ばれる処です。
前から 斎藤さんのご研究の断片は拝見しておりましたが、この御著書を拝見して 今にして「あれは そういうことだったのか‥」と腑に落ちることが多々あります。
私も ご存知のように、斎藤さんとは違う道で 永年‥「経営のあり方」を計数的に追求し、発見した「基本投入費原理」を基に 私なりの「労働の位置付け」をして来ました。
それは、御著書の引用で懐かしく思い出した、石川先生の「従業学」にも添う考えでした。経営者の「経営学」に拮抗する 従業員の側の「従業学」の具体化でもありました。
ただ私の場合は 「基本投入費原理」から見ると‥、何せ 基の「経営学」の方が改革の余地が多いので、表現は 〝「従業学」的にも矛盾が無い〟と云うことになりましたが。
だからその後 私は、研究活動を「経営学としての 基本投入費原理」を涯業(ライフワーク)のテーマにして来ましたが、「働きがいのある会社」の条件なら 直ぐに言えます。
私の見方では 「働きがいのある会社」は、働く者への『「認め」の条件』がキチンと整っている‥と云うことです。
それは具体的には 次のように展開できます。
① 企業や組織体への 「貢献の蓄積」の仕組みが整っていること。‥「認め」の蓄積。
(当然に 当該の企業や組織体は、経済循環に矛盾し無い経営理念《運用の筋道と 狙う姿》を持ち、経営存続の信頼性が 充分に高いことが必要である。)
②その企業や組織体が 理論的に矛盾の無い経営尺度で、働く者の業跡(プロセス)と成果(リザルツ)を リアルに評価すること。‥「認め」のパフォーマンス(行演・行果)。
③企業や組織体内に 何らかの「自己申告型の組織内業務(コスト・価値付加)請負システム」があり、出来れば 自主小集団活動などの「話せる仲間」が居ること。‥「認め」の愉しい日常。
(これに対し 企業や組織体側は、固有技術の標準の外は 極力「目的指示・方法自主」の職場運用で、業務の効率化を勧め 職域の和合・一体化を支援する。)
また 我田引水が出ましたが、申し上げたいことは 斎藤さんのこの御著書は恐らく、私のこの結論にも 矛盾し無いであろう‥と云う 予感があることです。
これから更に 内容を丁寧に読ませて頂いて、今後 大いに活用し、関係する方々にも せいぜいPRさせて頂きます。
御著書を頂戴し 大きな知識を得て有り難かったのですが、私はそれ以上に 涯業の思考開拓に大きな刺激を得たことを嬉しく思いました。本当に 有り難うございました。◇